50歳代女性、上顎の前歯にインプラントとオールセラミックで審美治療をした症例
治療の解説
レントゲン検査の結果、上顎前歯2本の歯根が破折していることが確認されました。これは、神経を除去した後に装着される「さし歯(被せ物)」において比較的よく見られる所見です。
今回の治療期間が1年2カ月と長期にわたった理由は、破折した歯根のさらに奥、鼻の近くに“過剰歯(正常より多く存在する余分な歯)”が埋まっていたためです。これにより、治療は以下のような段階的な手順で進行しました:
1. 再生医療を併用した抜歯処置
2. 抜歯部の治癒を待った後、過剰歯の抜歯と同時に骨増生(骨の再建)を行い、インプラントを埋入
3. 歯ぐきの状態が安定したのち、インプラントの上部構造(人工歯)を装着し、さらに抜歯した両隣の歯に対して審美的な補綴処置を実施
治療期間中は、仮歯を装着していたため、日常生活での大きな不便は生じることなく、慎重に治療を進めることができました。
このように、複雑な症例においても段階的かつ計画的な治療を行うことで、機能性だけでなく、審美性にも配慮した仕上がりが可能となります。今回のケースにおいても、最終的に自然で美しい見た目に仕上がったと感じております。
インプラント治療と審美補綴治療を組み合わせた治療法は、多くの患者様にとって有力な選択肢となります。歯の見た目や機能についてお悩みの方は、当院にお電話にてご予約の上、ご相談をお待ちしております。
処置内容
上の前歯がグラグラするとのことでした。被せ物がしてある前歯2本の歯根が折れていたため抜歯し、インプラント治療をしました。抜歯した両隣の前歯もきれいに治してほしいとのことでしたので、インプラントを2本、天然歯を2本、合計4本の治療をしました。
治療期間
約1年2か月
費用
約110万円
リスク・副作用
- インプラント治療、骨増生治療、再生医療には保険が適用されないので自費(保険適用外)での診療となります。
- インプラントの埋入ともない、外科手術が必要となります。
- インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
- セラミック治療は保険適用外・自費診療となります。
- 健康な歯、天然歯を一部削る必要があります。
- 強い力をかけると割れる(欠ける)可能性があります。
インプラント治療について
以前の自分の歯のように噛めるようになりたい方、自分の歯と同じような自然な見た目と機能を同時に取り戻すことができる治療をご希望される方に選ばれています。相談から治療までの流れは以下ページからご覧ください。インプラント治療は健康保険適応外の治療となります。
高根デンタルクリニック|Takane Implant Center
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- 診療科目:一般歯科、小児歯科、口腔外科、矯正歯科
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