前歯の歯根折れによる腫れをインプラント治療、骨増生治療、第三種再生医療で改善

40歳代女性、上顎の前歯を抜歯直後即時にインプラント治療、骨増生治療も同時に行い、更に第三種再生医療で改善した症例

治療の解説

一般的に、特に女性の方では、上顎前歯部を支える外側の歯槽骨が非常に薄い構造になっていることが多く見られます。このため、抜歯後に時間が経過すると、外側の骨が吸収されてしまい、骨の厚みが不足することがしばしばあります。

そのような場合、従来は、インプラント手術の前に骨増生手術を行い人工的に骨を補う、または、インプラント埋入と同時に骨増生を併用する、このような方法が取られてきました。

これらの方法では、歯ぐきを大きく切開し、広範囲を縫合する必要があるため、術後に強い腫れや痛みが出やすく、患者様への身体的負担が大きくなる傾向がありました。本症例では、これらの従来法とは異なる低侵襲な治療法を採用しました。

具体的には:

1. 抜歯後にできた抜歯窩(歯を抜いた後の小さな穴)に、直接インプラントを埋入

2. インプラント周囲の隙間に骨補填材を使用し、同時に骨増生を実施

3. さらに、患者様ご自身の血液から抽出した成長因子を用いる再生医療(PRGF)を併用

この再生医療の効果により、切開や大規模な縫合を必要としない処置が可能となり、術後の腫れや痛みが大幅に軽減されました。術後には多少の腫れや違和感が出ることはありますが、数日間の鎮痛薬の服用で十分にコントロール可能であり、術後の腫れも最小限に抑えられました。また、1回の手術で仮歯の装着まで完了したため、手術回数や通院回数の削減にもつながりました。

このように、条件が整えば、より低侵襲で回復の早い治療法を選択することが可能です。患者さんにとって、治療の選択肢が広がることは非常に大きな利点であり、より安心して治療を受けていただけるものと考えております。こういった治療方法に関心があり、受診をお考えの方は、当院にお電話にてご予約の上、ご相談ください。

処置内容

右上前歯の裏側が何度も腫れるとのことでした。検査の結果、歯根が折れているため抜歯と診断しました。抜歯前の事前説明において、抜いた後はインプラント治療をご希望でしたので、抜歯と同日にインプラント治療、骨増生治療、第三種再生医療を併用し仮歯まで作りました。骨と歯ぐきの治りを見て4カ月後に最終のセラミック冠を装着できました。

治療期間

約5か月

費用

約50万円

リスク・副作用

  • インプラント治療、骨増生治療、再生医療には保険が適用されないので自費(保険適用外)での診療となります。
  • インプラントの埋入ともない、外科手術が必要となります。
  • インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。

インプラント治療について

以前の自分の歯のように噛めるようになりたい方、自分の歯と同じような自然な見た目と機能を同時に取り戻すことができる治療をご希望される方に選ばれています。相談から治療までの流れは以下ページからご覧ください。インプラント治療は健康保険適応外の治療となります。

インプラント治療

高根デンタルクリニック|Takane Implant Center

[ご予約TEL]0550-84-6480

※完全予約制となっておりますので、事前にご予約をお願いいたします。
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  • 診療科目:一般歯科、小児歯科、口腔外科、矯正歯科
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